lstf's blog

いつでも好奇心

Twitter(X)で病む当然すぎる理由

ツイッターは人との比較で不幸になる

Twitter(X)でメンタルが弱る……という方をよく見かけます。

実はこれにはエビデンスがあり、ツイッターに限らず、SNSは長時間利用するほどメンタルがやられてしまうのです。

一番の理由としては、他人と比較してしまうことがあげられます。

人間は社会的生物なので、つねに集団の中での自分のランキングが気になる生き物なのです。

 

たとえばあなたが、小説投稿サイトで作品をアップしたとします。

そして、残念ながらその作品が鳴かず飛ばずだったとしましょう。

ですが、ツイッターを見ると「○○PV達成しました!」「○○さんからレビューをいただきました」「このたび書籍化が決まりました」などという報告がたくさん目に入ります。

SNSでは自分よりも成功している人がいくらでも見つかるので、いい意味で「井の中の蛙」になることができず、身の程を知らされてしまうのです。

これは、褒められたくて創作をしているタイプの人にはかなりこたえます。

 

ですが、こういうとき、人はごくごく限られた範囲内しか見ていないのです。

よく周りを見渡せば、自分と同レベルか、それ以下の書き手だってたくさんいあるはずです。

そもそも、大多数の作品はほとんど読まれていないのです。

ごく一部の成功した作品や作者が目立っているだけで、その他大勢の人たちは埋もれているだけです。

これは創作以外の世界でも同じことです。Xではほとんどの投稿が読まれていないし、いいねをつけてもらえないのですが、そうした投稿は目に入らない仕組みになっているのです。

ごく一部のインフルエンサーや、声の大きい人の発言だけがたくさん拡散されるため、自分より影響力の大きな人ばかりが目に入ってしまうのです。

このため、SNSを長時間利用することで

 

Twitter(X)がよくない空間になりつつある

もともとTwitterは、コロナ禍の時点でかなりすさんだSNSになっていました。

インフルエンサーたちはつねに政府に罵声をぶつけ、反ワクチンデマをばらまく陰謀論者が台頭し、ポリコレをめぐって左右の論客が互いを悪魔化し合う、不穏な場所になっていたのです。

○○なう、なんて他愛のないやり取りをしていた初期の牧歌的な空気はどこかへ消えてしまいました。

イーロン・マスクの買収劇でこの空気が一掃されることが期待されていましたが、結果はといえば収益プログラムがはじまったことで、よりいっそう過激な発言が増えた印象もあります。

さらにはこのプログラムで「インプレゾンビ」が増殖し、Xは治安が悪いことに加え、ディストピア感まで漂う異様な雰囲気まで出てきました。

 

こんな空間に長時間浸っていたら、メンタルを病んでも当然です。

差別的発言はあいかわらず飛び交っていますし、イーロン・マスクTwitterの元「信頼と安全」チーム共同リーダーのアーロン・ロデリックス氏を解雇していることもあり、差別やヘイト発言を対してX側が強く取り締まることも期待できない状況です。

ただひとつ、投稿のいいね数非表示だけは改善策とも思われましたが、識者の話を聞いているとこれも実は改悪の可能性が高くなってきます。

 

lstf.hatenablog.com

 

いいね数非表示は投稿の評価をインプレッション数へ一本化することであり、さらにインプレゾンビを増やしかねないのです。

ヘイト発言に多くのいいねが集まっている状況を見なくてすむのはいいことかもしれませんが、インプレッション数のみで投稿が評価されるのなら、さらに過激発言が増えかねません。

もっとも、タイムラインに投稿のいいね数が出ないことで、ほかの人との比較に悩まされなくなるというメリットが出てくることは考えられます。

誰にもいいねを押してもらえない、RPされない……という悩みを抱えている人にとっては、この改変を前向きにとらえられるかもしれません。

そのことと過激発言の増加と、差し引きでメリットの方が多ければいいのでしょうが、いいね非表示化がどんな結果を招くかはまだ予断を許さない状況です。

日本では使えば使うほど不安に……

SNSについてはいろいろなエビデンスがありますが、SNSの影響は国民性にもかなり左右されます。

やはり日本での調査結果が欲しいところですが、幸い都民21,300人を対象とした調査があります。

president.jp

この調査結果では、ツイッター利用者のメンタルヘルスは良くないとのことでした。

逆に、LINE利用者のメンタルヘルスは良好との結果が出ています。

LINEはツイッターとは違い、いいね数を競争させるようなことがないからでしょう。

ツイッターは比較対象が多いうえに、アカウントの収益化などによりとがった発言が評価されがちなため、攻撃的な発言が蔓延し、病みやすい環境が出来上がってしまっています。

Twitterは使えば使うほど不安になることがわかってしまっているので、環境改善にあまり期待できない以上、メンタルを良くしたければこのSNSと距離を置くしかありません。

SNSは人に依存させる仕組みが出来上がっているので抜け出すのは簡単ではありませんが、こうしてはっきりメンタルによくないとエビデンスが示されれば、ツイッターから離れる覚悟もできるのではないでしょうか。

今はBlueskyなど、ツイッターの代替SNSも整備されつつあります。

SNS自体はやめられないとしても、よりベターな場所に移ることも選択肢のひとつではないでしょうか。